組織と人を成長・活性化させる人材紹介とは?
エグゼクティブサーチ部門マネージャー
アンソニー・ウォン氏:
(以下アンソニー)
エグゼクティブサーチ部門
マネージャー
アンソニー・ウォン氏:
(以下、アンソニー)
エグゼクティブ・ITプロフェッショナル人材に特化した人材紹介と、業務委託それぞれの事業経験がある点。そして、業種の枠に囚われず候補者の経験・スキル・志向性を見て、人材紹介を行えるという点。この2つが弊社の特徴です。
米本株式会社のエグゼクティブサーチ部門マネージャーであるアンソニー・ウォン氏は、自社の特徴をこう語る。 そしてクライアント・候補者双方に対し、幅広くより良い方法を模索・提案できる点が、同業他社とは大きく異なるという。

アンソニー:
通常のサーチ型人材紹介の場合、企業が提示する条件に当てはまる同業種の中からエグゼクティブを紹介して終了となる傾向があります。
しかし、弊社では“組織づくりの提案”まで行います。まず企業の事業戦略理解をした上でヒアリングを行い、固定観念を持たずにエグゼクティブ・ITプロフェッショナル人材を紹介する。
次に、その人材に合わせて業務委託などを組み合わせて組織を構築し、
より仕事がうまく進捗するような組織づくりを提案するのです。
業種や働き方の枠を取り払うからこそ、想像を超えたシナジーが生まれる。
「エグゼクティブ層の働き方も多様化していく」という予感
なぜ、このような付加価値の高い人材紹介ができるのか。背景には創業者の米本氏が持つ3つの経験があるという。
アンソニー:
1つは、転職市場にもSNSにも出てこないレガシースキルを持った人材との接点を持ってきたこと。
次に、ニッチな領域の人材を探し当ててきたノウハウ。
3つ目に、エグゼクティブ層向けのサーチ型人材紹介はもちろん、業務委託という多様な労働形態の事業経験を積んできていること。
この3つの経験から、今のスタイルが築かれたのだと思います。
代表取締役社長
米本敦昇氏:
(以下、米本)
代表取締役社長 米本敦昇氏:
(以下、米本)
3つのうち、最初の2点については、最初に入社した外資系人材紹介会社のリサーチャー時代の経験が大きいです。当時は製造関連の中でも特に自動車業界、半導体などを専門にする方をヘッドハントするためのリサーチャーとして働いていました。
セールスに同行して人材要件を聞き、人材を探していくのですが、当時人材データベースやSNSにいなくても、優れた人材はたくさんいます。そんな宝物のような人材を見つけるためには、とても地道で緻密な作業が必要でした。一人ひとりにアプローチをかけていき、組織全体の構造やその人のポジションを理解するために、組織図を作っていくことまでやっていました。
その時期から繋がっている方もいますし、その方から知人をご紹介いただくことも多いです。他にも候補となる人材がいそうな会社のアドバイスをいただくなど、業界に長くいる人にしかわからない情報を提供する形で協力くださる人脈を持っている点も強みだと思っています。
この経験が、米本氏の企業の全容を把握する力や、求める人材がどの企業のどの部署のどのポストにいるのか探し出す能力を培った。
最後の3点目、業務委託という労働形態の事業経験については、将来起業した際、絶対に必要になると感じて、キャリアを選択したという。

米本:
なぜかというと、当時すでに終身雇用制度はほぼ崩壊し、転職が当たり前の時代に変わってきていたからです。一方で人間の寿命は伸びている。ですから定年退職してそのままリタイヤする人が少なくなり、多様な形で仕事を続ける人がマジョリティになる可能性が高いと考えていました。
エグゼクティブ層・ITプロフェッショナル人材も例外ではなく、派遣や業務委託など多様な働き方を求める可能性もきっと出てくる。そう考え、これまで外資系人材紹介会社では派遣ビジネスを、また業務委託ビジネスの部門立ち上げを経験しました。
起業という目的があった米本氏には、プレーヤーとしても、マネージャーとしても、一刻も早く質の高い経験を積む必要があった。そのためにはどんな努力も厭わないところに、米本氏の意志の強さが垣間見える。
米本:
例えば、試用期間のときに1週間で400件へのアプローチというノルマがあったのですが、『2日でやりきる』と自分で決めて、実際にやっていました。周りのみんなはビックリしていましたね。
上司が求めているものを理解して、自分なりの目標を立てて達成することを常に意識していたので、自分にはそのやり方が合っていたんです。きついこともありますが、おかげで期待以上の成果を提供できたので、より早く、より多くの経験を積ませてもらえたと思います。
まさにトップスピードで駆け抜けるように、キャリアを築いてきた米本氏。微塵も苦しさを感じさせず、常に努力できるのはなぜなのか?
米本:
全国レベルのスポーツ経験や寮生活で鍛えられた部分はあるかもしれません。あとは『起業して自分で事業をやっていくんだ』という目的があったからでしょう。
実際に貴重な経験を積むことができました。
私達の仕事で重要な経営者の感覚を身につけるためにも、派遣と業務委託の経験は役立ちました。派遣は変動費にできるため、経営の安定にも役立ちますし、業務委託も同様に間接費となること、人事ではなく各部署決済で行えること、商流関係なく人材を配置できるなどの点で非常にコントロールしやすいというメリットがあります。
これらを理解できたことは、起業にあたって本当に大きなメリットでした。必要に応じてエグゼクティブ人材紹介・業務委託を組み合わせた組織づくりを提案できることで、クライアントからは非常に喜んでいただいています。
中華圏のIT人材にも独自のコネクション
創業者である米本氏が築いた基盤に、“バディ”ともいえるアンソニー氏のポテンシャルが加わったのが米本株式会社だ。アンソニー氏がもたらしたのは、バックグラウンドを活かしたITプロフェッショナル人材との新たなコネクションだという。
アンソニー:
私は香港出身で中国語・英語・日本語が話せるため、幅広い地域の方とのコミュニケーションが可能です。最近では日本よりもIT化が進んでいる中華圏の方々が日本に来てくれる機会も増えているため、オフラインでの交流を積極的に行っています。
日本での生活から職務経歴書の書き方・今後のキャリアなど、幅広く相談に乗っているおかげで強い信頼関係が築けており、次々にITプロフェッショナル人材の紹介を頂いています。
Wechat(中国で広く使われるメッセンジャーアプリ)でも、IT人材のサーバー・ネットワーク・データセンターなどの分類別にグループが作られていて、そこに私も入っているのですが、1つのグループに500人程度の人がいるほど規模が大きいです。
そういったグループに入っていることで、強いコネクションを作れていると感じます。
生産性がキーワードとなっている近年の日本では、DX推進やリモートワークに取り組む企業が増え、それによってIT人材の需要は爆発的に増加していると、米本氏は語る。
また、日本はアジアの中でもIT化が進んでおらず、中華圏のITプロフェッショナル人材が日本進出を考えていることなどを考えても、アンソニーが持つコネクションは大きな価値があるという。
